製図試験概要と勉強方法

勉強方法

今回は製図試験の概要についての記事を書いていこうと思います。

この記事は

今年学科に合格された方
今年初めて製図試験を受けられる方
 
 
向けの記事になっています。
 
 
 
この記事を読んで頂くと
 
 
一級建築士製図試験の概要がわかります。
製図試験の勉強方法がわかります。
 
 
 

今年の製図課題は

「集合住宅」

だそうです。

ここ数年は単体の施設は出尽くしたので、複合施設が多かったんですが、
ここにきてえらくシンプルな課題になってきましたね。

製図試験概要

製図の試験は施設内容だけ事前に発表されており、
当日の問題で敷地、必要部屋数、その他条件が発表され、それを


6時間半で製図+計画の要点等(論文)

を仕上げる試験です。

こんな長時間する試験って他にないでしょうね…。


6時間半と聞くととても長時間の試験だと思いますが、
いざ試験に挑んでみるとはっきり言ってこの時間では足りません。

ですのでこの試験は時間配分が重要となってくる試験です。

試験のザックリした時間配分は

・エスキース 2時間

・論文記述 1時間

・製図 3時間30分(見直し時間含む)

こんな感じになります。

この試験は3時間半という製図時間をいかにして
短縮していくかということが、合格の鍵になります。

製図時間を短くした方がいい理由

上記のように簡単に時間配分をしましたが、エスキース2時間というのはあくまでも希望です。

しかしエスキースというのはその年の問題もあるし、
試験当日のメンタルもありますので、2時間以内でキレイに間取りがハマるときもあるし、
2時間以上かかっても全然間取りがまとまらない時があるんです。

そこで製図の時間を短縮できれば、その分エスキースに時間をあてることが出来るんです。

これから試験当日までに
「私は図面を〇時間で仕上げられる」
とはっきり言えるようになるくらい書き込むことが大切です。

基本はエスキースを2時間で完了させる予定でいた方がいいですが、
当日2時間で仕上げられなかった場合、
製図を3時間で終わらせることが出来る自信があれば、
あと30分エスキースに時間をかけられると、その場で判断が出来るようになるんですね。
その為にも〇〇時間で図面を描くことが出来ると自信を持って言えるようになることが、
とても大切なんです。
 

製図時間を短くする方法とその勉強方法

それではどのようにして製図時間を短くすればよろしいでしょうか?

まずは、平面図を描く手順を各項目事に細分化してみて下さい。

・敷地
・基準線
・寸法
・柱
・躯体
・開口部(窓、ドア等)
・階段
・トイレ
・家具
・文字(室名等)
・駐車スペース、駐輪スペース
・植栽
・タイル目地

このように細分化できると思います。

1から図面を描く時にこの項目に意識して、
この項目を描くのに何分掛るかを細かく測定してみて下さい。

そうすると、

・敷地【8分】
・基準線【5分】
・寸法【5分】
・柱【10分】
・躯体【15分】
・開口部(窓、ドア等)【15分】
・階段【5分】
・トイレ【5分】
・家具【10分】
・文字(室名等)【10分】
・駐車スペース、駐輪スペース【5分】
・植栽【5分】
・タイル目地【5分】

こうなります。
※あくまでも参考で時間を記載しただけですので、時間に意味はありません。

図面を書くときにこの時間を意識して描いていくと製図時間を短縮していくことが出来るんです。

例えばですが各項目を1分づつ短縮するように意識すれば13分短縮できますし、
開口部を描く時間を10分にすることが出来れば5分短縮することが出来ます。

具体的な方法は、最初に図面を1から描く時に横のストップウォッチを置いて
敷地が描き終わったら何分、基準線が描き終わったら何分と時間を
測って記載してみて下さい。

単純に製図時間3時間半と言っても、あっという間に時間が経ってしまうので、
各項目事に時間を区切ることによって、今自分がどの位置にいるのか、
予定よりも遅れていないかを常に意識することが重要なんです。

これから試験本番までに何十枚という図面を仕上げていく事になりますので、
その中で自分なりの時間割を作っていって下さい。

ここで勉強方法

以前、製図の試験は勉強方法の確保し難いという記事を書かせてもらいましたが、
この項目の細分化が生きてきます。

1日3時間半の勉強時間を確保するのは大変ですが、上記の細分化した時間に当てはめて、
今日は30分勉強時間が取れそうだから「敷地~躯体まで」描こう!
とすることによって、少しずつ図面が完成していきます。

私は1年目の時は、毎日1枚図面を仕上げないといけないと勝手に思っていました。
でも今日は1枚仕上げるだけの3時間半の勉強時間が取れないから明日にしよう。
と後回しにしていた結果、結局週末に1枚描けるかどうかという、
完全な勉強不足になってしまったんです…。

教訓としては、
毎日少しでも良いので前に進みましょう!!
です(笑)

本番までに描き上げるべき図面枚数

この試験は本番までにいかに多くの枚数の図面を仕上げて、
身体にしみ込ませていくかが重要になってきます。

では本番までに何枚の図面を描けばいいのでしょうか?

私が通っていた学校では

・20代は年齢と同じ枚数
・30代以上は年齢×1.2枚

と言われていました。

ということは

28歳の人は28枚
32歳の人は36枚

です。

どうやら歳をとるにつれて物覚えが悪くなってくるので、
その分枚数を書き込まないと身体に染みついていかないみたいです…。

皆さん、この試験は出来るだけ若いうちにとりましょうね…。

製図受験1年目の人は何が何でも図面を描き上げる

前の記事でも書きましたが、製図の試験は1年目の人同士での競争になってきます。


製図の試験は図面が未完成だとどんなにプランが良くても、
判定がランクⅢ以下になってしまい、問答無用で不合格になってしまいます。

正直、3ヶ月の勉強期間では本番で製図完成させるだけでも凄いと思います。

と言うことは、製図試験1年目の人たちは図面を完成させただけでも、
他の受験者達から頭を1コ抜け出せることが出来るんです。

ですので、1年目受験者の方は図面を描き上げることに注力するのが
一番良いかと思います。

まとめ

長々ツラツラと書きましたが、まとめると、


製図1年目の方は1年目の人たちの中での勝負になります。
学科合格してから製図試験までの3ヶ月の勉強期間で、
時間内に図面を仕上げられるようになった人は優秀だと思います。

要は受験1年目の人たちって図面の未完成が多く、
図面の採点までたどり着かず不合格になってしまう人たちが多いんです。

その中でまずは時間内に図面を完成させることが出来れば、
ライバルが少なくなりますので、グッと合格に近づけます。

1年目受験の方はプランはひとまず置いておいて、
時間内に図面を完成させることを1番に考えて勉強するのが良いかと思います。

ちなみに図面を完成させても残念ながら不合格なってしまった方。
1年目で時間内に図面を完成させるスピードが身についていますので、
来年は図面がもっと早く描けるようになり、今度はその分
エスキースに時間を注力出来るようになりますので、
有利に試験が出来るようになりますよ!!!

製図を早く描く技術的な方法についてはまたの機会に記事を書く予定でいます。
キリが良いので本日はここまでにしようと思います。

貴重な勉強時間に最後までお読み頂きましてありがとうございます。
引き続き勉強頑張って下さい。

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